■ 日本の食糧自給率は、現在、どの程度なのか。 大体、40パーセントである。 先進国中、豪州が240、フランスが130、米国・カナダが120前後という水準であるけれども、他の国々は100を割り込んでいる。それでも、ドイツが90、英国70という水準であるから、日本に比べれば誠に高い水準である。 それならば、日本は、自給できない60パーセント分を、どこから補っているのか。 全輸入量の2割強は米国だが、これに中国、オーストラリアが続く。 詳しく見ると、トウモロコシは9割強、大豆は7割、小麦は5割強が、米国からの輸入に頼った状態である。 雪斎の日頃の「親米派」言動には辟易する向きもあるらしい。 だが、「親米派」批判に走る人々に共通するのは、「自分が普段、食べている食料は、どこから来ているのか」ということを真面目に考えない態度であろう。食料調達の面で、米国は、現在でも、日本にとっては「気を遣わなけれ