小中学校での色覚検査が復活しつつある。そう、数種類の色のモザイクに隠された数字や形を読み取らせる、アレだ。創案者の名を取って、「石原式色覚検査表」と呼ばれる。ジャーナリスト・斎藤貴男氏がその実態に迫る。 【写真】問題の啓発ポスターはこちら * * * 30歳代前半以上の読者なら、一度は経験があるだろう。かつては毎年、1994年以降は小学4年生を対象に行われていた石原表による検査は、2002年の学校保健安全法施行規則一部改正で、健康診断の必須項目から削除された。ところがここ数年、にわかに再開機運が高まり、今や実施しない学校のほうが少数派になっている。 「キッカケは文部科学省が各都道府県教委の教育長に宛てた通知です。今の色覚検査は学校医による健康診断とは別に、教員の仕事にされがち。特段の研修もないので、後のフォローをと言われても……」(都内の養護教員) 「通知」は14年4月30日に、文科省