地震や噴火などが起こった時に開かれる気象庁の記者会見で、壇上で警戒を呼びかける幹部のマスクが独特だ。透明なシートに覆われ、口元は丸見え。なぜなのか、事情を探った。 約30分くもらず 「阿蘇山の噴火警戒レベルを3に引き上げたことについてご説明します」 20日午後1時、熊本県の阿蘇山が噴火したことを受け、東京都港区の気象庁で始まった緊急記者会見。噴火の概要を説明する火山監視課の尾崎友亮(ともあき)課長がつけるマスクは透明だった。約30分の間、マスクはくもることなく、口元ははっきりと見え続けた。 マスクは市販のもので、シートにはくもり止め加工が施されている。会見の直前、記者会見室に隣接する広報室の職員が手渡した。10月から、大きな地震や豪雨などで開く緊急記者会見で説明を担う幹部につけてもらっているという。6日にあった岩手県沖を震源とする地震や、首都圏で最大震度5強を観測した7日の地震の会見でも用