ケルンから60kmぐらい東に行ったところにフロイデンベルクという町がある。人口がたった1万7600人ほどのこの小さな町を私が知っていた理由は、町中にぎっしりと立ち並ぶモノトーンの木組みの家々。写真を見ると、町は完全に白黒の世界で、この世の風景とは思えない不思議な雰囲気に包まれている。 【写真】少年を斬首、女性をレイプ、僧侶も銃殺…残虐性増すミャンマー国軍の攻撃 一度、見てみたいと思ったのはかなり昔のことだが、行きにくい場所だったことと、観光地でもないので行っても何があるわけでもないため、これまで訪れる機会もなかった。 ところが、そのフロイデンベルクが3月14日、突然、ニュースに躍り出た。その3日前の11日に、この町で12歳の女の子が行方不明になり、翌12日に警察が森の中で彼女の死体を発見した。父親は勤め人で、母親は幼稚園の保母という、ごく普通の家庭の三人兄弟の末っ子だったという。 そしてそ