2016年11月04日06:00 カテゴリ時事問題 治療目的の「薬物」のドーピング効果 独週刊誌シュピーゲル最新号(10月29日号)を読んでいて驚く記事に出会った。タイトルは「Kranke Helden」(病む英雄たち)だ。独ハイデルベルクの分子生物学者ヴェルナー・フランケ氏は世界最高峰の自転車レース、ツール・ド・フランスでは「気管支喘息治療中の選手たちに健康な選手たちは勝てない。なぜならば、気管支喘息の選手たちが治療目的という名目でドーピングをしているケースが多いからだ」というのだ。当方は健康な選手の方が気管支喘息で病む選手より断然有利と考えていたが、事実は全く逆というのだ。 ▲「世界反ドーピング機関」のロゴ 気管支喘息の選手はその治療のために薬を飲むが、その薬は心肺機能を拡大し、酸素が多く吸収できるようにする。もちろん、選手は事前に許可を得る。これはTUE(Therapeutic Us