1950年代末に始まり、1986年の死の直前までつづく、迷宮のごとき土方巽の多彩な舞踏活動を、色彩豊なポスターをポータルにしてガイダンス
1950年代末に始まり、1986年の死の直前までつづく、迷宮のごとき土方巽の多彩な舞踏活動を、色彩豊なポスターをポータルにしてガイダンス
慶應義塾大学アート・センターが「土方巽アーカイヴ」を設立したのは、1998年4月である。現代芸術に関する「研究アーカイヴ」の構築についての、アート・センターの関心の具体化の最初の試みであった。 1960年代に前衛芸術家として活動をさかんにした土方巽の舞踏は、我が国の現代芸術を代表するアーティストたちとのコラボレーションを通じて生み出され、たんなるパフォーミング・アートの領域には収まらない「横断性(トランス)」を特徴としており、この点においてアート・センターの「研究アーカイヴ」のパイロット・モデルとして最適の素材であった。 また、「アーカイヴ」は、ある特定の主題に関するドキュメント(一次資料)を収集・保存・管理することを使命とするが、土方巽アーカイヴは、土方巽記念資料館(アスベスト館/東京・目黒)から、数多くの一次資料の寄託を受けることで、無二のアートアーカイヴとして、その本格的な活動
さて、またしてもアングラのお話なんだが、いきなりショッキングな画像で申し訳ないw 麿赤兒ですw 存在感のある俳優として有名なんだが、この人、実は、舞踏集団「大駱駝艦」の主宰者です。そして、下の映像は暗黒舞踏とフリージャズのコラボです。トランペットは、沖至。フランス在住なんだが、フリージャズの超大物です。ところで、暗黒舞踏というと白塗りか金粉ショーなんだが、金粉ショーというのは歴史が古くて、昔はキャバレーとかで見世物として演じられていたという歴史がある。売れる前の唐十郎とか、若き日の土方巽とか、暗黒舞踏の人はみんな、コレで生活費を稼いでいた。 暗黒舞踏というのは日本のオリジナルです。外国の「ダンス」というのは、例外なく飛び跳ねるところに特徴があるんだが、暗黒舞踏は跳ばない。地べたを這いずりまわる。コレを見て、外国人も驚いた。今までのバレエを頭から否定する、独自の世界観がそこにあったからで、や
「いま、並列処理の壁というコンピュータサイエンス史上最大の課題に直面しています。しかしこれはチャンスでもあります。新しい時代を切り開いていきましょう」。IBM名誉フェローのFran Allen氏は、昨日3月10日に行われた日本の情報処理学会創立50周年記念全国大会の招待講演の演壇からこんなメッセージを聴衆に投げかけました。 Fran Allen氏は、コンパイラやプログラミング言語が専門で、女性で初めてチューリング賞を受賞した人。今回の招待講演のためにわざわざ来日したと紹介されました。 講演のタイトルは「The Challenge of the Multicores」。ここからは、Allen氏の講演の内容を紹介しましょう。 (この講演は英語で行われたものです。内容にはできるだけ正確を期したつもりですが、理解不足のところや聞き取れなかったところもありました。もし誤解や不正確なところがありました
ホンダは、F1への復帰を正式に決定したことが明らかになった。 ホンダは、2015年から新型エンジンを提供する形で参戦。供給先は、報じられていたとおり、マクラーレンになる模様。ホンダの伊東孝紳社長が週内にも記者会見して表明する見込み。 2014年からは、F1には市販車に近い排気量1.6リッター V6ターボエンジンが導入される。ホンダは、レースを通じて技術を磨いて今後の市販車の開発に反映させていく。 ホンダは、経営環境が悪化した2008年にF1から撤退。だが、ここにきて商品力の強化や円安によって業績が急回復し、高い技術力を世界にアピールするためにも再参戦を決めた。F1参戦は今回で4度目となる。 関連:ホンダ、F1復帰を正式発表!マクラーレン・ホンダ復活!
春になって、新しいことを始めたい季節。いろいろな候補はあるけれど、算数や数学に再チャレンジしてみるのはいかがだろうか。 誰にでもできる、とバカにはできない。それが算数・数学。 「一番苦手な教科は算数」と、答える子供はいつの時代もかなり多い。そんな子供が大人になっても、やはり苦手意識は克服できないままのはず。 子供に教える機会が増えた親世代や、就職・転職組。いろいろな理由があるが最近、算数に対する注目度があがってきている。 自力で算数ドリルを解いたり、スマートフォンのアプリで遊びながら学んでみたり。さらには大人のための算数・数学塾まであるそうなのだ。 東京で“大人のための楽しい数学教室”を開かれている、和(なごみ)さんにお話を伺ってみた。 こちらの塾生の平均年齢は30〜40代。 一番人気のカリキュラムを伺うと、 「高校数学は多くの方が受講されています。数学を活用した仕事であれば最低限知ってお
風薫る5月は例年になく涼しい日々が続いていたのに当日12日(日)は暑かった。そしてそれに負けじと熱かった分科会の模様を写真中心に振り返る。 対談 今回のゲストはLinotype改めMonotype社の小林章さん(右)と、大阪の看板屋さんである板倉賢治さん(中)・上林修さん(左)のお二人。 まずは小林さんの欧州や日本などの標識文字の考察をスライドにて。 小林さん曰く、欧州などは標識に使われる書体は角ゴシックなのだが、日本に限っては丸ゴシックのオンパレード。コレが不思議で只今調査中とのことで、その辺りについて色々お話を伺った。欧州・南米などで撮影された下記文字のスライドのあと(話に夢中で撮影するのを忘れる)、日本の標識などのスライドが続く。
5月11日、家族に見守られながら神奈川県内の自宅で息をひきとった夏八木勲さん(享年73)。膵臓がんを患っていたという。慶応大中退後、劇団俳優座の養成所を経て芸能界入りを果たした夏八木さんにとって、デビュー作での五社英雄監督との出会いは、その後の役者人生においても大きな影響を与えた。映画史・時代劇研究家の春日太一氏が振り返る。 * * * 俳優座養成所を卒業し、六六年に東映の『骨までしゃぶる』で映画デビューした夏八木勲は、続く主演映画『牙狼之介』二部作で、当時はフジテレビに在籍していた五社英雄監督と出会う。 今でこそテレビ出身の映画監督は多くいるが、テレビが軽視されていたかつての映画界では、それは珍しいことだった。その道なき道を切り開いていった男が五社だ。六三年のテレビシリーズ『三匹の侍』で刀が合わさったり、人が斬られたりする時の効果音を開発するなど、独自のアクション表現を追求し続ける五社は
アメリカでは入手困難な大人気商品「BUG-A-SALT(バグアソルト)」がついに日本上陸! 食塩を装填し、ハエを駆除する話題のトイガンです。ぜひ、ご購入ください。食卓に群がり病原体を運ぶハエ。 この煩わしいハエたちを一掃する有効な手段は殺虫剤だけでした。 しかし、誰だって食卓で殺虫剤は使いたくありません。 そんな中、究極のテクノロジーがアメリカより上陸しました。 食塩を装填し、ハエめがけて撃ち放つ害虫駆除ガン「BUG-A-SALT(バグアソルト)」。 電池は不要、一回の食塩装填でおよそ50発。 空中をあざ笑うかのように浮遊するハエたちを、ひっくり返すほどの狙撃力を、 アナタは目の当たりにするでしょう。 ハンドグリップを前後に往復させ、ソルト(塩)を薬室に装填。 安全装置を外し狙いを定めてトリガーを弾く。 発射までの一連の動作はシームレス。無駄は存在しません。 散弾銃を彷
酢豚に入っているパイナップルが嫌いだと言う人が結構いるだろう。僕は好きでも嫌いでもないのだけど、言われてみればおかずにフルーツというのは変だ(とはいえ、マカロニサラダにリンゴとかポテトサラダにミカンなんて例もあるが)。 でもちょっと待って欲しい。なぜ酢豚にパイナップルが入っているのか?それは、他のフルーツよりも酢豚との相性が良かったからじゃないのか?本当に酢豚にパイナップルは合わないのだろうか?本来は酢豚エリートであるはずのパイナップルの地位向上を目指します。 あばよ涙、よろしく勇気、こんにちは松本です。 1976年千葉県鴨川市(内浦)生まれ。システムエンジニアなどやってましたが、2010年にライター兼アプリ作家として自由業化。iPhoneアプリはDIY GPS、速攻乗換案内、立体録音部、Here.info、雨かしら?などを開発しました。著書は「チェーン店B級グルメ メニュー別ガチンコ食べ
「あそこに行ったら、あれ食べなきゃ」というような名物は全国にある。いわゆるご当地グルメというやつだ。 まあ、すべてがうまい、というわけでもないけれど、それなりに旅情に浸ることはできると思う。 同じように、ダム好きたちの間にも「あそこに行ったら、あのダム観なきゃ」というご当地ダムがあって、ダムめぐりのルートを決める軸になっている。 そこで今回は、四国のご当地ダムをいくつか紹介したい。
三国志か水滸伝か何かで、英雄3人が「三年後に、この山頂で再会しよう!」と誓って別れ、流浪の果てに再会するというシーンがあった。 あれを僕もやってみたい。 僕は友人2人に、山頂での集合を告げた。
2013年05月15日01:45 カテゴリ羽生善治 NHK「羽生善治・吉増剛造 盤上の海、詩の宇宙」再放送雑感 初めて放送をご覧になった方はお分かりだと思うが、この対談は内容自体がかなり深くて難しい。なので、いきなりこんなものを観せられてしまっては、ただ内容を追うだけに必死だった。「向うからやって来た見知らぬ男が、いきなり僕を叩きのめしたのである。」(小林秀雄「ランボオ」) その後、私はこの対談が書籍化されたものを何度か読んだ。一応、対談内容は理解したつもりだったのだけれども、今回二人が語り合う映像をただ見つめていると、自分が本では何も理解していなかった事に気づいた。吉増が本の後書きで述べていたように、「言葉によらない思考」を二人はしていたのである。 だから、私も頭で理解する事はハナから完全に放棄して、ただひたすら映像だけを眺めていた。ある方がツイッターで呟いていたが、これは音楽である。映
DrillSpinは事業構造の検討を行なうため、 現在、すべてのコンテンツページが 非表示となっております。 表示再開までしばらくの間お待ちください。 2018年6月29日 DrillSpin
『ボサノヴァの真実』この記事の写真をすべて見る 『LAジャズ・ノワール:失われたジャズ史の真実』 『ブラジリアンスVo.1+2』 前々から疑問に思っていたことだが、学校の先生や機関に属する研究者と呼ばれる人たちが発表した成果(主に著作)が高く評価され、ナントカ賞を受賞なんていうことがよくあるが、これっておかしくないだろうか。 というのも先生や研究者が発表した、あるいはその成果を著わした論文なり著作なりが高評価を得るのは「当たり前のこと」であり、むしろ評価を得ないようなことがあってはならない。なぜなら彼らは、それを専門に研究・探求することが仕事なのだから。 たとえば医者が患者の風邪を治したとする。しかし医者は、風邪や病気を治したことでいちいち称賛されることもナントカ賞を授与されることもない。なぜなら「治して当然」であり、治すことが仕事なのだから。 ところが評論界や文化的な分野では、その「当た
映画「サウンド・オブ・ミュージック」ご家族でどうぞ。この記事の写真をすべて見る 「サウンド・オブ・ミュージック」のサントラ。《マイ・フェイバリット・シングス》の原曲をどうぞ。 ジョン・コルトレーン『マイ・フェイバリット・シングス』もぜひ、聴いてください。 「名作」「傑作」という言葉は、よく聞くけれど、誰が、どうやって決めるのだろうか。 中山康樹さんと話しているときに、「なんども、聴いてしまうレコードって、あるでしょ?それが、名盤です」と言われたことがあるけれど、たしかに、頷けるものがある。 すげえ!かっこいい!と思っても、あまり聴かないものもあれば、よくわからないんだよな、と思いながら、気づくとよく聴いているものもある。いかがですか? ところで、人類の文化の至宝といわれるような作品がある。たとえば、学校で習ったり、年表に出てくるような作品だ。 誤解を覚悟でいえば、世界文学全集に入っている傑
古楽器コレクション 上野学園古楽器コレクションは17・18世紀のヨーロッパ音楽を楽器の面から研究することを目的と して収集されてまいりました。母体は1975年にコペンハーゲンの著名な楽器商エミール・ヒョルト・オク・センネル社から購入した53点の楽器で、中には第2次世界大戦前にドイツの著名な楽器収集家フ リッツ・ヴィルトハーゲンが所蔵していた楽器も含まれています。 コレクションは弓奏弦楽器のヴィオラ・ダ・ガンバ、ヴィオラ・ダモーレ、撥弦楽器のリュート、 マンドール、ハープが中心ですが、その後歴史的観点からも重要な鍵盤楽器・管楽器・打楽器が付加されて今日に至っています。(現在約150点の楽器を所蔵しています。) 代表的な所蔵楽器一覧
[特集1] 「読み」や「書き」に困難があるといっても、困難さはさまざまです。つまずきの背景をどうやって探っていくか、「ディスレクシア」の研究や支援がどのように進んできているのか、専門家が解説します。 さらに、日本ではまだ少ないオプトメトリスト(視覚機能の専門家)の支援方法や、21歳まで自分がディスレクシアであることがわからず二次障害に苦しんだ経験を当事者の方が記します。 [特集2] 「聴く力」それに「伝える、対立を解く」という力など、教師にとって必要なコミュニケーション能力をどうやって培うことができるのかを探ります。 特集1・「読み書きが苦手な子」の理解と支援 [巻頭随筆] ディスレクシアの封印を解いた日………上野一彦 「読み書きの苦手な子」の実情と理解………北 洋輔・稲垣真澄 ディスレクシアとは何か………牟田悦子 読み書きに関わる視機能と視覚情報処理 ――オプトメトリストによる支援の
さて、標記の件につきましては、既にご報告を申し上げているところですが、CS機器更改作業の中、平成25年3月26日に39都道府県のサーバにおいて、231市町村のCSからの本人確認情報の更新の際にエラーが発生し、本人確認情報が更新できなくなる、住民基本台帳カードの発行に支障が生じる等の事象が発生しました。年度末年度始めの繁忙期にもかかわらず関係者の皆様、そして住民の皆様には多大なご迷惑をおかけしまして、深くお詫び申し上げます。 本事象は、市町村のCS機器更改に際して配付した特定OS向けの修正プログラムにおいて文字コードの種類の設定に誤りがあったため、CS上で不正確な文字コードで書き込まれた本人確認情報が発生し(いわゆる「文字化け」事象)、さらに都道府県サーバがその更新電文を受信した際に更新プロセスが停止して以降の更新ができなくなったものです。 本事象の対応につきましては、この業務繁忙期の中で業
新釈漢文大系収録の五十余りの漢籍を含む七百作品以上の日本文化に影響を与えた漢籍を取り上げ解説。漢籍は古来、文学のみならず医学、数学、天文学、易学、史学、思想、政治、地理、芸術等様々な分野において日本文化に影響を与えてきたが、これら漢籍について、いつ、誰が書いたのか、どのような内容か、版本や注釈書にはどのようなものがあるか等、漢籍のテキストの特質を明らかにし、研学の手引となる書。 『漢籍解題』とは・・・ 漢籍(漢文で書かれた中国の書籍)は古来、文学のみならず医学、数学、天文学、易学、史学、思想、政治、地理、芸術等様々な分野において日本文化に影響を与えてきました。この漢籍について、いつ誰が書いたのか、どのような内容か、版本や注釈書にはどのようなものがあるか等を解説したものが「漢籍解題」です。 漢籍解題をまとめたものには、明治三十八年刊の桂胡邨著『漢籍解題』がありますが、それ以降刊行されておらず
モンサントの遺伝子組み換え作物の種子に関する特許について重要な判決が米連邦最高裁により下されました(参照記事)。 裁判官らは全員一致で「特許権が設定されている種子を、農家が栽培や収穫を通じて、特許権所有者の許可なく再生産すること」は特許法で認められていないとの判断を下した。 ということだそうです。 モンサントのビジネスの倫理性(さらに、言えば遺伝子組み換え作物自体の倫理性)については、いろいろと議論すべき点があると思いますが、ここでは特許に関するテクニカルな部分についてのみ論じます。 特許制度には特許権の消尽(first sale doctrine)という考え方があります。特許権で保護される商品が一度適正に販売(譲渡)されると特許権はその役目を終えて消えてなくなるという考え方です。消えてなくならないとすると、たとえば、中古車を売るたびに、トヨタ、デンソーその他、数多くのメーカーの特許ライセ
2013年5月15日水曜日 平凡社ライブラリー創刊20周年記念復刊! 1993年に創刊した平凡社ライブラリー。 おかげさまで、今年の6月で20周年を迎えます。 創刊20周年を記念し、長らく品切れとなっていた書目のなかから、 読者の皆さまから特にリクエストが多かったもの10点を復刊します。 復刊タイトルは、以下のとおりです。 『中世イタリア商人の世界 ルネサンス前夜の年代記』 清水廣一郎=著 国際的商人にして年代記作者――その栄光と挫折の生涯をたどり、都市文化を担った十四世紀イタリア商人のメンタリティ・家族観・世界観を再現する。解説=徳橋曜 定価:1,365円(税込) 『聖と俗の葛藤』 堀一郎=著 宗教史と新たに開拓した宗教民俗学の成果とを接合して、独自の学問世界を構築した堀一郎、最晩年の著作。柳田民俗学やエリアーデとの出会いなど、学問遍歴も収録。解説=山本幸司
岩波文庫をはじめ、今日弘く行われて居る数々の「文庫もの」に対して、我々古い人間の包みきれない不満は、あまりにも外国の著作が多過ぎるという一点である。西洋は国の境がもとはそうはっきりとして居らず、学者も書物もよく旅行をして居て、最初から国際共有のものが多かったが、それでさえ文庫の目録には国々各自の片よりがある。タウフニッツのような特殊の目的をもって、原文のまま出して居るものは別として、私たちの見て居るものはレクラムでもゲッシェンでもペイヨオでもキャッセルでも、又は此頃の幾つかの英米の叢書類でも、日本のように外国ものばかりを六割七割までも出して居るものは一つも無いようだ。出て来る翻訳を抑えるように、もっと少しく出すようにと、言うのなら無理かも知れぬが、是ほど外国物を出すことが出来る位ならば、せめては其同量くらいは日本の本を、並べて出すことにしてはどうかと、思わずには居られないのである。この現象
今夜は柳田国男の『海上の道』をもって、いったん「千夜千冊」を擱筆するつもりでとりあげようと思っているのだが、その前に少し書いておきたいことがある。何にも煩わされることなく柳田や折口を読んでいたころがひたすら懐かしいということだ。 早稲田で折口信夫の『国文学の発生』にちょっとふれたのが最初だった。田中基君に薦められたのだが、あまりに突然に目眩く古代日本のカレイドスコープに一挙に突入したためか、すぐにはハンドリングできなかった。ついで、全集を入手したこともあって南方熊楠に耽溺し、それから一段落して折口全集に入っていって、それがずいぶん続いた。ぼくには南方と折口が先だったのだ。 何がきっかけか忘れたが、そのあとやっと柳田をポツポツ読み始めたのである。その最初が薄っぺらな角川文庫の『桃太郎の誕生』だったことをよく憶えている。日本にもシンデレラや赤頭巾と似た話があって、灰かつぎ姫や馬琴の『皿皿郷談』
先週、小耳に挟んだのだが、リカルド・コッキとユリア・ザゴルイチェンコが引退するらしい。いや、もう引退したのかもしれない。ショウダンス界のスターコンビだ。とびきりのダンスを見せてきた。何度、堪能させてくれたことか。とくにロシア出身のユリアのタンゴやルンバやキレッキレッの創作ダンスが逸品だった。溜息が出た。 ぼくはダンスの業界に詳しくないが、あることが気になって5年に一度という程度だけれど、できるだけトップクラスのダンスを見るようにしてきた。あることというのは、父が「日本もダンスとケーキがうまくなったな」と言ったことである。昭和37年(1963)くらいのことだと憶う。何かの拍子にポツンとそう言ったのだ。 それまで中川三郎の社交ダンス、中野ブラザーズのタップダンス、あるいは日劇ダンシングチームのダンサーなどが代表していたところへ、おそらくは《ウェストサイド・ストーリー》の影響だろうと思うのだが、
『民芸手帖』 昭和五十五年一月号 通巻260号より、池田敏雄 文 「柳宗悦と柳田国男の「不親切」」を引用 (その2)。 その1はこちら * [手仕事の日本] 柳宗悦 「四 柳田国男の不親切 柳宗悦が柳田国男を誤解したとすれば、それは柳田のせいでもあると思われることがある。対談のために、柳田を招いたのは柳の側であるが、そのとき柳田はどうしたわけかたいへん無愛相で、柳の質問にあまり親切に答えようとはしていない。当時その対談を読んで、そのような印象を受けた。 駒場の民芸館で、「民芸と民俗学の問題」をテーマにしたその対談会がもたれたのは、一九四〇年三月一二日である。沖縄から帰った柳たちは、方言論争の舞台を東京に移して、雑誌『月刊民芸』を中心にさかんに世論を喚起中であった。三月号はその第一回の特集号で、問題の推移を報告すると共に、「敢て県民に訴う民芸運動に迷うな」という沖縄県学務部の声明や、これに対
『民芸手帖』 昭和五十五年一月号 通巻260号より、池田敏雄 文 「柳宗悦と柳田国男の「不親切」」を引用 (その1)。 * [柳宗悦の世界 (別冊太陽)] 尾久彰三 監修 「一 柳宗悦と台湾 柳宗悦に魅せられたのは、金関丈夫先生の影響が大きい。金関先生は人類学者として柳田国男の学問を尊敬しておられたが、いっぽうではまた民芸運動を通して柳とも親交があった。私事にわたることになるが、敗戦直後の混乱期に、柳宗悦からいただいたはがきがある。「お便り嬉しく拝見致しました。御無事の由を知りお悦びします。先日もお噂してゐたのです。金関さんも愈々帰省される由、お会いする日を待ってゐます。併し昨日或人から金関さんは支那に帰化するそうだといふ事を聞かされ、どちらが本当ですか。玉やビルはとうに焼け去りました。原稿こちらにお届け希へば幸甚です。御東上の事もあらば是非お立寄下さい。御健在をいのります。」 日付は一九
「受賞の知らせを受けた時、振り込め詐欺かと思って、ここ金ないで、って言いそうになった」と話す谷合佳代子館長=大阪市中央区北浜東のエル・ライブラリー 【阿久沢悦子】ユニークで社会的に意義のある図書館活動を表彰する「図書館サポートフォーラム賞」に、大阪市中央区の大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)の谷合佳代子館長(55)が選ばれた。明治期以降の関西の社会・労働運動関係の資料がそろう。前身となる「府労働情報総合プラザ」が5年前に廃止となり、府… 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方)無料会員登録はこちら朝日新聞デジタルのサービスご紹介はこちら※有料記事の一部を自動で取り出して紹介しています。PR情報
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で、米国が求める著作権保護期間の延長措置が、電子書籍や映画の廉価版DVD販売など、「パブリックドメイン作品」を活用するビジネスにダメージを与えかねないーーそう伝えるのは、5月13日の日本経済新聞朝刊だ。 日本では現在、著作者の死後50年、映画は公表後70年の著作権保護期間が設定されている。一方、米国では死後70年、映画などは公表後95年か創作後120年のいずれか早く切れる方が保護期間となっており、日本にも自国と同様の基準を求めているのだ。 しかし、米国の要求に応じて期間を延長すれば、従来の著作権保護期間が切れたパブリックドメイン作品を活用している、電子書籍や映画の廉価版DVD販売などのビジネスに影響が出かねない。出版社から書籍を集めるのに苦労している電子書店にとっては、無料もしくは低価格で配信できる過去の名作=パブリックドメイン作品は、ユーザー獲得のための
わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日本近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 松本修『どんくさいおかんがキレるみたいな。』新潮文庫2013年5月。初出は3年前。文庫の解説は同僚の岡島昭浩さん。著者は探偵ナイトスクープのプロデューサーとして著名。その番組で、全国のアホ・バカの言葉の分布を徹底調査(このときの放送は私も見た。全国の教育委員会にアンケートだしまくりとか、テレビならではのすごい調査だった)。それは「全国アホ・バカ分布考」として書籍化された。岡島さんによれば、書籍化までにものすごい進展(文献への目配りなど)があったということ。私もこの本は買っ
紙面で読む消滅の危険性が高い方言の一例 東日本大震災の被災地で使われている方言の中で、消滅する可能性の高い言葉が143語にのぼることが、東北大学の小林隆教授(方言学)の調査で分かった。文化庁は「方言は多様な地域文化の基盤」として、保存と継承に動き出している。 被災地では、津波被害で自宅を失ったり、原発事故で避難したりし、… 続きを読むこの記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。登録申し込みログインする(会員の方)無料会員登録はこちら朝日新聞デジタルのサービスご紹介はこちら※有料記事の一部を自動で取り出して紹介しています。関連記事震災で消える方言 人口流出、話し手減少 宮城(1/16)避難先定住、3割望む 県被災世帯調査 岩手(12/27)
ひとつ上の記事でも書いたけど、もういちど。 オールラウンダー廻(11) (イブニングKC) 作者: 遠藤浩輝出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/05/23メディア: コミックこの商品を含むブログ (13件) を見る決勝戦もいよいよ大詰め。逆転KOを狙うため打撃戦に持ち込みたい室井に対し、ポイントリードしたメグルがとった選択とは……。関西選手権編、完全決着!! そして、時は遡り4年前の冬。祖父を亡くし天涯孤独の身となったタカシは児童養護施設にいた……。メグルの旧友・タカシが歩んできた過去が今、語られる!! 上に紹介した「オールラウンダー廻」のように、まだ正式発売前なのにあらすじ、その巻の読みどころが紹介されるアマゾン解説もある。 ところが・・・・何度か見ているうちにわかってきたけど まかない君 (ジェッツコミックス) 作者: 西川魯介出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2013/0
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