年の瀬の政界が揺れている。自民党安倍派の裏金問題。渦中の一人が岸田政権の官房長官、松野博一氏(61)。派閥から1000万円超が渡った疑惑が浮上した。この松野氏、どんな人物か。地味な印象だが、気付けば政権ナンバー2に。派閥でも重要な役回りを担った。なぜ出世したのか。何の腕前を買われたのか。(西田直晃、安藤恭子)
かみ合わぬ答弁に議場が荒れた。8日午後の参院予算委員会でも、松野博一官房長官は自身の政治資金パーティー券収入還流疑惑に関し「お答えを差し控える」の回答を連発した。岸田文雄首相も「捜査に影響を与えるため発言を控える」と防戦一方。同日午前の衆院予算委に続く内容のない答弁に、野党議員からは「衆院のコピペ」「事実を言えばいい」などとやじが飛び、議事はたびたび中断した。 【表】不記載の疑いが判明した自民党派閥のパーティー券収入 松野氏は手元の資料に目を落とし、表情を変えずに同じ答弁を繰り返した。「私の政治団体に関しては適正に処理してきた」と答える場面もあったが、裏金づくりの実態を問う質問には口をつぐみ続けた。
松野博一官房長官は21日の記者会見で、国会議員が地方議員に公設秘書を兼職させる事案が相次いで発覚したことに関して「一般論として、個々の議員において法令にのっとり適切に対応することが重要だ」と述べるにとどめた。 【写真】公設秘書、兼職NGなのに「抜け道」 文書公開阻むいびつなルールも 兼職問題を巡っては日本維新の会の池下卓衆院議員(48)=大阪10区=が地元市議2人を公設秘書として採用していたことが判明したほか、自民党の逢沢一郎元国対委員長(69)=岡山1区=ら3衆院議員も地方議員に公設秘書を兼職させていたことが毎日新聞の取材で明らかになった。与野党内から批判が出ており、制度の見直しを求める声も出ているが、松野氏は「国会議員の秘書のルールや個々の議員の対応について政府としてコメントすることは控える」と言及を避けた。【古川宗】
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