選挙とその後処理で丸3ヵ月間、まともにじっくり本を読む機会を失ってしまいました。 市内に勤務地が移り、電車通勤がなくなって本を読むしかない時間がなくなった(札幌から帰ってくるとき、本を読める通勤電車ということで、混雑率が低い東上線の沿線の朝霞市に戻りました)ことも悪影響もあります。 ようやく読書再開というところですが、まず読まなくてはと思っていた本の一冊、濱口桂一郎さんの「日本の雇用と労働法」(日経文庫)を読みました。 職務にもとづく契約関係ではなく、身分丸ごと雇用する日本独特のメンバーシップ型雇用の形成過程を簡単にかつ丁寧に説明されていて、特に戦前から戦後の連続性についてわかりやすく書かれている新書としては唯一に近い存在です。とくに戦争直前から戦争中に関しての労働政策の変化、国民を国家に強烈に統合していく過程で、賃金統制ととにも、上からの労働者保護が行われ、日本的な労使協議制が敷かれ、そ