東日本大震災の影響が、海外のものづくりの現場にも及び始めた。日本からの部品が届かず、生産が思うように進められないためだ。 フランス自動車大手プジョー・シトロエン・グループは21日、日本からの電子部品の供給が滞るため、ディーゼルエンジンの生産が23日から影響を受けることを明らかにした。同社は声明で「1週間以内に段階的に生産が再開できるよう、日本の部品供給の会社が懸命に努力をしている」と述べ、日本からの供給を待っている状況を説明した。 フィンランドの携帯電話端末世界最大手のノキアも21日、日本からの部品の不足で生産能力に制限が出そうだとの見通しを示した。同社幹部は声明で「日本の部品供給元と常に連絡をとっている」と語った。 製造業では、部品が必要なときに届くように管理して在庫を減らす「サプライチェーン・マネジメント」が主流になっており、供給ストップの影響がすぐに出やすくなっている。(ロンド