児玉教授は言う。「たとえば東大の先端研だけでもフルにやれば1日数千件、いや数万件まで検査できるかもしれない。山中先生のiPS細胞研究所も数万件くらい簡単にできるはず。東大全体なら1日10万件くらいは簡単です。技術者もいます。生物学的安全施設もあります。だけど病院以外、大学は閉じられてしまった。これがいちばん問題です」 全国の大学のPCR検査可能な研究機関に、厚労省が協力を依頼すればすむことではないか。加藤厚労相と萩生田文科相がそれをまだ話し合っていないとすれば、この内閣は機能不全に陥っていると言うほかない。 東京都の感染者数が急速に増えている現状について、安倍首相は7月9日の会見でこう語った。 「4月と比べれば、重症者は大きく減っており、感染者の多くは20代、30代で、医療提供体制はひっ迫した状況ではない。政府としては自治体としっかりと連携しながら、検査体制の拡充、そして保健所の体制強化な