新刊の書評を読んで、ゴリラが主人公で、そのゴリラが裁判を起こすなんて面白そうだと思い、図書館に予約して先月読んでみた。 軽い気持ちで読んでみたら、この物語は、人間の中にある、差別意識についても考えさせられる深い話だった。 カメルーンのジャングルで生まれた、ローズという名の雌ゴリラが主人公。 知能が高いローズは、母ゴリラに連れられ、ジャングル内の動物保護区にあるゴリラ研究所に通い、母親と共に手話で人間と話せるようになる。 人間の言葉を理解する賢いローズは、その後開発された、手に装着するグローブを使った音声装置で、会話も出来るようになる。 そして、アメリカの動物園で暮らすようになる。 世界的に有名になったローズのアメリカ行きは、もちろん人間たちの利権や政治的な思惑も絡んでいる。 アメリカの動物園で良き伴侶を得たローズは、ある日、人間の男の子が檻の中に落ちたことが原因で、その愛する夫を射殺されて
![『ゴリラ裁判の日』(須藤古都離・著) - つるひめの日記](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/f15ecdb6d8c8f9235aa9ec9afbccb166cfccb31c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Ft%2Ftsuruhime-beat%2F20230602%2F20230602202046.jpg)