安全保障理事会で演説するケニアのキマニ国連大使=米ニューヨークの国連本部で2022年2月21日、国連のウェブTVより ウクライナ情勢をめぐり21日に開かれた国連安全保障理事会の緊急会合で、ケニアのキマニ国連大使が行った演説が高く評価されている。軍事力を振りかざしてウクライナ東部の2地域の「独立」を承認したロシアの行動を、帝国主義によって分断されたアフリカの苦難の歴史をもとに「正当化できない」と明確に非難した。 「この状況は私たちの歴史と重なる。ケニアや、ほとんどのアフリカ諸国は帝国の終焉(しゅうえん)によって誕生した。私たちの国境は私たちが自分で引いたものではない。ロンドンやパリ、リスボンなど植民地時代のはるか遠くの大都市で引かれたものだ」 アフリカは19世紀から、英国やフランス、ポルトガルなどの欧州列強の植民地支配を受け、列強同士が勝手に決めた国境によって「分割」された。「今でもアフリカ