「マイケル・ジャクソンさんの急死で健康を害した」とのファンの訴えを、仏中部オルレアンの裁判所が認めた。認められた賠償金はわずか1人1ユーロ。原告は実際には賠償は請求しない方針というが、「損害」を裁判所に認定してもらったことで、希望であるマイケルさんの墓参りを実現させたい考えだ。 地元メディアが伝えた。裁判所は、「ポップの帝王」の熱烈なファン34人のうち5人について、体調を崩したり、精神的な苦痛を受けたりしたことを診断書などをもとに認定。マイケルさんに麻酔薬を過剰投与したとして米国で禁錮刑の判決を受けた元専属医は、賠償金を支払う必要があるとした。3年余りの裁判の過程で元専属医への接触も試みられたが、かなわぬままだったという。 原告側の弁護士は12日、朝日新聞の取材に「一般の人が近寄れない(米カリフォルニア州の)墓所を訪ねられるよう、親族らに働きかけている」と説明した。(パリ=青田秀樹)