平成の大不況の下、IT業界の転職市場は冷え込んでいる。だが、すべての企業が採用をやめたわけではなく、いつまでも採用が止まり続けるわけでもない。転職市場の動向を追い、来るべきときに備えよう。 前回、「今後3カ月間の動向に期待したい」と述べたが、2010年1月は多くの業種/職種で新たな求人が発生した。程度の大小はあるが、ほぼIT系の全業界、全職種において求人数の増加が見られた。 特に、オンラインショッピングやオンラインゲーム企業からの採用が好調だ。また、リーマンショック以降、激減していた若手(第二新卒層)向けの求人や、年収1000万円を超えるハイクラスの求人が少しずつだが回復を始めている。こうした傾向は、市場全体が活気を取り戻しつつある証しといえるだろう。 しかし、採用ニーズの低迷が長く続いたことにより転職希望者があふれ、現在の転職市場は飽和状態にあるといえる。そのため、新規求人が発生しても、