ごちゃまぜの家の庭にテントを張って暮らしている。誰にもわかってもらえないのが口惜しいけれど、テントの暮らしは素晴らしい。寒くないのですかと問われまくるが、わたしは「寒いのがいいんですよ…ふぉっ…」と答える。明け方が一番寒い。5時頃になると寒すぎて目覚める。昨日、風呂にはいったあとに面倒臭くて髪を乾かさないで寝たら、翌朝、毛髪が凍結していた。妙に頭頂部が冷えるなあと思っていたら、髪の毛に霜がおりていたのだ。風邪をひかないでよかった。この経験を通じて、わたしは「風呂あがりに髪を乾かさないで寝ても、風邪をひかない」というナレッジを獲得した。 起き抜けにお湯を沸かし、珈琲を淹れる。この時間がたまらなく愛しい。いま、テントのなかでこの記事を書いている。手先が冷たい。寒いのは嫌いだけど、テント内における寒さは「生きているなあ…楽しいなあ…」みたいに思えるから不思議だ。鳥の鳴き声が聞こえる。青みがかった