<欲望>についてのレッスン ※準備稿の暫定公開。内容に若干欠落等があります モモは吸いつけられるように人形をながめました。しばらくそうしていたあとで、手をのばしてさわってみると、人形はまぶたをなん回かパチパチさせ、口を動かして、まるで電話から聞こえてくるようなキーキーした声でものを言いました。 「こんにちは。あたしはビビガール、完全無欠なお人形です。」 モモはぎょっとしてとびずさりましたが、思わずこうこたえてしまいました。 「こんにちは。わたしはモモよ。」 するとまた人形は口を動かして、 「あたしはあなたのものよ。あたしを持っているとみんながあなたをうらやましがるわ。」 「あたしのものだなんて、信じられないわ。」 とモモは言いました。 「だれかがここにわすれていったんだと思うけど。」 モモは人形をもちあげました。するとまたそのくちびるが動いてこう言いました。 「