安倍政権は、「1億総活躍社会」を目指す緊急対策で、介護サービスの整備計画を2020年までに「50万人分以上に拡大」と打ち出しました。「年間10万人超にのぼる『介護離職』をゼロにする」(安倍首相)といいますが、介護サービス切り捨てへの反省もなく、“名ばかり”の内容です。 ■数のごまかし 「50万人分」といっても、すでにある38万人分の計画に12万人分を上積みしただけです。特別養護老人ホームの待機者は52万人にのぼります。4月から入所者は要介護3以上に限定され、要介護1~2の18万人が入所できなくなりました。それでも待機者は34万人もいます。計画は待機者の解消に遠く及びません。 施策の対象としたのは、34万人のうち自宅待機者15万人だけです。 その上、上積みした12万人分のうち2万人分は、介護施設ではない「サービス付き高齢者住宅」です。残る10万人分も在宅サービスも含めた計画で、ごまかしだらけ