のっけから正直な話をしよう。旧テクモが手掛けた『モンスターファーム』シリーズは『2』でシステムが完成され、ここが頂点となってあとは下り坂を転げ落ちていったシリーズ作品だった。 『たまごっち』、『ポケットモンスター』、『デジタルモンスター』、『モンスターファーム』とモンスター系育成ゲームがしのぎを削りあっていた平成初期。『モンスターファーム』のモンスターのデザインは可愛い系でもかっこいい系にも属さない独特なビジュアルを持ち味とし、ストーリーらしいストーリーもなく、ブリーダーであるプレイヤーが年間の定期スケジュールに合わせつつ、育成に応じて変動する寿命と向き合ってモンスターの育成をする、育成に特化した硬派なゲームだった。 モンスターの誕生には作中において「モンスターが封印されている」とされる「円盤石」を再生する。これは音楽CDをPlayStationに読み込ませるというものだったが、現実の世界