ニュースサイトの掲載写真をめぐり、配信した新聞社だけでなく、サイト運営会社にも賠償を命じた今回の判決。ヤフー側が主張する通り、実情は全記事の内容確認はほぼ不可能だが、存在感と影響力を増すニュースサイトの運営方法に影響を与えそうだ。 ヤフーによると、記事配信を受けているのは新聞社など約150社。1日約3000本が掲載され、閲覧数(ページビュー)は1日約15億に上る。 判決では、ヤフー側の主張を退け、「人格的利益を侵害するような写真が掲載されないよう注意する義務を怠った」と過失を認定した。 一橋大学の堀部政男名誉教授(情報法)は「ヤフーには厳しすぎる判決」とする一方、「幅広いニュース提供に支障が出る懸念もあるが、判決を機に、チェック態勢の強化について議論を始める必要がある」と指摘している。