安重根という名前を知っている日本人はほとんどいないと思うが、韓国では「抗日闘争の英雄」である。といっても彼は建設的な事業をしたわけではなく、1909年に日本の初代韓国統監だった伊藤博文を暗殺したテロリストである。 ところが韓国の朴槿恵大統領は、彼が伊藤を暗殺した中国のハルビン駅に記念碑を建設することを中国側に提案し、それが「順調に進んでいる」と表明した。テロリストを英雄として賞賛することも先進国では考えられないが、暗殺事件から100年以上たって記念碑を建てようと他国に提案する大統領も普通ではない。 この一つの原因は、韓国があおっている反日感情の歴史的根拠がないことにある。韓国は1910年の日韓併合から終戦までの時期を「日帝36年」として批判しているが、その時期に日本の朝鮮総督府が韓国人を虐待した記録はほとんどない。一時は「強制連行」や「従軍慰安婦」などを持ち出したが、それも事実と異なると判