大戦末期の国内被害だけを報じがちな8月において、朝日新聞が日本軍の加害にまつわる特集をしていた。過去に報じた従軍慰安婦関係の記事について再検証したものだ*1。 慰安婦問題を考えるに関するトピックス:朝日新聞デジタル いくつか過去の記述を撤回した部分もあり、それが主な話題になっているようだ。特に強制連行の一証拠だった吉田清治証言にまつわる報道が撤回されたことで注目されている。 はてなブックマーク - 「済州島で連行」証言 裏付け得られず虚偽と判断:朝日新聞デジタル ただしグレゴール・メンデルが捏造していても現代の遺伝学はゆらがないように、官憲による狭義の強制連行をふくむ日本軍の諸問題が否定できるわけではない。 朝日検証で撤回や訂正したのは、他も既存の主張を紹介した部分ばかり。解説部分を専門書から引用した時、専門書側が誤っていたため解説部分を撤回したようなものだ。もちろん情報を紹介しただけでも
BS1スペシャルにも戦争関連番組があることが判明しましたので追記します。 http://www.nhk.or.jp/bs/special/ BS1スペシャル 山本五十六の真実 (前編)「真珠湾への道」 (後編)「遺された手紙」 BS1 8月11日(月)午後9:00〜10:49 BS1スペシャル 「女たちのシベリア抑留」 BS1 8月12日(火)午後9:00〜10:49 BS1スペシャル 「遠い祖国〜戦勝か敗戦か ブラジル日系人抗争の真実〜」 BS1 8月15日(金)・16日(土) 午後10:00〜10:50 BS1スペシャル 「憎しみとゆるし マニラ市街戦〜その後〜」 BS1 8月29(金)午後9:00〜9:49 マニラ市街戦を扱った最後の番組だけが日本軍による加害に触れたものですね。なお内容紹介から判断すると、フィリピンによるBC級戦犯裁判に関する永井均氏の研究を踏まえたものとな
朝日新聞の慰安婦問題関連記事に対して、他のメディアによる報道の焦点は、吉田清治証言に関すること、というのが今の日本人のレベルを物語っていますね。 <朝日新聞>慰安婦報道を検証 「強制連行」証言取り消す 毎日新聞 8月5日(火)11時30分配信 朝日新聞は5日付の朝刊で、従軍慰安婦の問題を巡る同紙の報道内容を検証する特集記事を掲載した。「『慰安婦問題は朝日新聞の捏造(ねつぞう)』との指摘はいわれなき批判」としつつ、特に1990年代初めに、証言や少ない資料をもとに記事を書き続けたと振り返り、「一部に事実関係の誤りがあった」と認めた。「韓国・済州島で強制連行した」との証言について、「虚偽だと判断し、記事を取り消す」としている。 同紙は1面で、元慰安婦の記事を書いた同紙の元記者が名指しで中傷されている事態などについて、説明責任を果たすため、5〜6日付の紙面で特集を組むとした。 誤りを認めた一部の記
戦争中に日本軍が中国人を強制的に日本国内に連行し強制労働を強いた事件は、中国人強制連行として知られ、あまりに過酷な労働環境に耐えかねて暴動を起こしたものの数百人の中国人が虐殺される結果に終わった花岡事件がよく知られています。 劉連仁氏はその犠牲者の一人であり、1944年に山東省から北海道の明治鉱業昭和鉱業所へ強制連行され炭鉱作業を強制されたものの、1945年に脱出し戦後の1958年になってから山中で発見保護されています。この事件に関連して国会で、田中稔男議員(社会党)が岸信介首相(自民党)に追及しています。 衆議院外務委員会、1958年4月9日 ○田中(稔)委員 まず劉君の身分の問題でありますが、劉君は、御承知のように昭和十七年岸総理が当時商工大臣をしておった東条内閣の閣議決定に基いて、強制的に本人の意思に反して日本に連れてこられた華人労務者の一人であります。この劉君の身分でありますが、強
「厚顔無恥」とはこのことでしょう。 日本経済新聞 2014年8月5日 「袴田事件証拠、衣類写真のネガ存在 検察側が謝罪」 静岡地裁が再審開始を決定した袴田巌さん(78)の即時抗告審で、弁護側が地裁段階から開示を求め、検察側が「存在しない」としてきた衣類5点の発見直後の写真のネガが存在していたことが分かった。弁護団が5日、記者会見して明らかにした。 (……) 弁護団によると、検察側は7月17日に提出した補充意見書に「地裁の決定後にネガが警察で発見された」と記載。 東京高裁で5日に開かれた裁判所と検察側、弁護側による初の三者協議で、弁護側が説明を求めると、検察官が謝罪し、経緯などを文書で回答すると応じた。発見されたネガは111枚あるとみられるが、一部は既に検察側が鑑定している。 弁護側の開示請求に対しては「ない」と言っておきながら、静岡地裁の再審開始決定をうけて反論の必要が生じたらヌケヌケと出
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