こちらも以前読んだのだが、当時の娼妓の生活が垣間見えてとても興味深い内容になっているので当時の風俗を知りたい人にはとてもオススメ。学歴は無いが石川啄木の詩集片手に逍遥するような文学少女だったらしく、日記の端々から溢れ出る光子の知性と教養が、過酷な生活の中で、いや、だからこそ輝いていて尊厳すら感じさせる。 「東京の下層社会」では光子の稼ぎは月300円程度としているが、日記ではある月の娼館での娼妓売上ランキングが紹介されていて彼女は408円を売り上げて第五位に入っており、四位とは6円差に対して六位とは40円差なので、同館でも人気の花魁さんだったらしい。日記を読んでいても非常にクレバーな受け答えをしていて、確かに人気が出るだろうなと思わされる。 例えば、女工に比べれば娼妓は好きな着物来て、性欲にも不自由せず楽なもんだろうと偉そうに見下して言ってくる客に対しての痛烈な返し。 『妾(わたし)達を御覧
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