大正末期の無名の娼妓の手記と近代公娼制度について

こちらも以前読んだのだが、当時の娼妓の生活が垣間見えてとても興味深い内容になっているので当時の風俗を知りたい人にはとてもオススメ。学歴は無いが石川啄木の詩集片手に逍遥するような文学少女だったらしく、日記の端々から溢れ出る光子の知性と教養が、過酷な生活の中で、いや、だからこそ輝いていて尊厳すら感じさせる。 「東京の下層社会」では光子の稼ぎは月300円程度としているが、日記ではある月の娼館での娼妓売上ランキングが紹介されていて彼女は408円を売り上げて第五位に入っており、四位とは6円差に対して六位とは40円差なので、同館でも人気の花魁さんだったらしい。日記を読んでいても非常にクレバーな受け答えをしていて、確かに人気が出るだろうなと思わされる。 例えば、女工に比べれば娼妓は好きな着物来て、性欲にも不自由せず楽なもんだろうと偉そうに見下して言ってくる客に対しての痛烈な返し。 『妾（わたし）達を御覧

[haruhiwai18]

"警察と遊郭との癒着""『昭和の初期にあって自由廃業に成功した娼妓は全廃業者の〇・五パーセントにすぎなかった』""自由廃業の実効性…やはり国際的にも問題視されていた"　→美しすぎる国ニッポソ。

[shidehira]

娼妓の自由廃業について／それはそうと土曜日買ったばっか『東京の下層社会』。アベノジタミ政権はこの本の頭の方に描かれたスラムづくりを目指してるんだろうね。

[D_Amon]

「国際連盟調査団の1932年報告書では(中略)自由廃業の実効性に疑問を呈しており、やはり国際的にも問題視されていたようだ」現代日本の歴史修正主義者の倫理観が「当時の価値観」を下回ることを示す話でもある

[nakakzs]

以前、「朝日新聞を糺す国民会議」が日本外国特派員協会で「日本の歴史に奴隷はいなかった」とか言ってたけど、このあたりの歴史を知らないのか意図的に無視しているのか。

[Apeman]

「紀田によると『昭和の初期にあって自由廃業に成功した娼妓は全廃業者の〇・五パーセントにすぎなかった』(P187)」

[raycy]

〈光子、娼妓名「春駒」、一年余の後、性病検査のための通院の隙をついて決死の脱出を成し遂げ、当時高名な歌人・女性運動家柳原白蓮に助けを求め、廃業に成功、大正十五年（1926）日記より「光明に芽ぐむ日」出版〉

[koinobori]

こうの史代さんの表紙絵だ。日本ではアジアの盟主として廃娼運動が盛んになるが、戦争が押しせまるにつれ日本独自の価値観があるとして運動は下火になったと聞く。廃娼運動をしてた村嶋歸之という人の本も面白い。

[daybeforeyesterday]

うーむ

[nagaichi]

「記録が百年残っているのもご褒美か」

[dekaino]

何年に亡くなったかもわかってないのか

[kousyou]

blogの過去記事です。朝ドラ花子とアンにモデルとなった登場人物が出ているそうなので再掲。