衆院選投開票日に自民党開票センターで取材対応する甘利明氏=東京都千代田区の同党本部で2021年10月31日午後7時57分、竹内幹撮影 先の衆院選では、神奈川13区の甘利明・自民党前幹事長をはじめ小選挙区で落選しても重複立候補した比例代表で「復活当選」した与野党の重鎮が多かった。敗れたはずの候補が議席を獲得する様子はインターネット上で「ゾンビ」と揶揄(やゆ)されることもある。原因となっている比例代表制には神奈川県内の政界関係者からも「有権者の意思を無視している」「力のない議員が増えた」と批判の声が上がる。小選挙区比例代表並立制が初めて導入された1996年の衆院選から四半世紀。衆院選の取材を通じて、その弊害が見えてきた。 「弱い選挙区は弱いまま」 「甘利さんにとっては比例復活さまさま」。13区で立憲民主党の新人、太栄志氏に約5500票差で敗れ、比例復活した甘利氏を20年以上支援してきた大和市の