豊後大野市長「同意得られず」 豊後大野市が農作物などを食い荒らすシカやイノシシの駆除対策として、海外からオオカミを輸入して野に放つ構想を描いている問題で、橋本祐輔市長は9日、結論を先送りする考えを示した。市議会の一般質問に答え、「社会的な同意が得られておらず、一自治体として実施できる段階ではない。国が議論し、結論を出すべきだ」と述べた。 同市では、シカやイノシシの食害が後を絶たず、2009年度の被害額は約2380万円に上った。地元の猟友会に依頼し、駆除しているが、食害が一向に減らないことから、橋本市長が昨年、オオカミを野に放つ構想を打ち出した。 一般質問では、赤嶺謙二議員が「市民の間には安全が確保できるのか、心配する声が多い。本来は国の政策として取り組むべき問題ではないか」と質問。橋本市長は「市民はもちろん、国、県、近隣自治体の同意がないと導入できない。農作物の被害は深刻で、シカやイノシシ