世界的にも知られる日本の特撮技術が生み出したヒーロー「ウルトラマン」。 そのウルトラマンが撮影されたときの失敗映像を集めた、いわば「NG集」ともいえる40年以上前のフィルムが発見されました。 本来であれば、そのまま捨てられてしまうはずのフィルムが奇跡的に残っていたのです。 その映像には特撮に妥協せず挑み続けた製作スタッフの試行錯誤や苦労が記録されていました。 科学文化部の添徹太郎記者が解説します。 ウルトラマンと特撮 ウルトラマンは、昭和41年の放送開始以来、幅広い世代に愛されてきました。 人気の理由は、そのストーリーもさることながら、精巧なビルや飛行機などのミニチュアのほか、「スペシウム光線」などの必殺技を表現する光学合成といった高度な「特撮」の技術です。 コンピューターで映像を作る「CG」技術がなかった頃、特撮は極めて高度な技術と費用のかかる撮影方法でした。 ウルトラマン