4月1 6配位炭素化合物の単離に成功 有機化学の基本である炭素は、原則として4配位、すなわち4本の結合の腕を出すというのが常識です。この4配位炭素がさまざまに結びつき、各種の複雑な化合物群を作り上げています。 メタン(CH4 ですが、たとえばカルベンと呼ばれる化学種では、炭素は2配位となります。最近では、N-ヘテロサイクリックカルベンという安定なカルベンが、大きく有機化学を変えつつあります。新たな化学種の発見は、化学を大いに進歩させてくれることがわかります。 N-ヘテロサイクリックカルベンの例。黄色が2配位の炭素 3配位ですと各種のカルボカチオンやカルボアニオンがありますし、5配位炭素というものも知られています。CH5+という構造を持った「メタニウムカチオン」というものも知られていますし、5配位超原子価炭素化合物というものもX線結晶解析で構造が確認されています。 そして最近、ついに6配位の