関西空港の土産店で炊飯器が飛ぶように売れている。買い手は中国人。高額商品をまとめ買いする人もいる。日本のコメや製品が評価された結果だが、空港ならではの悩みもある。 お昼前、第1ターミナルの土産店に人だかりができる。出国審査を終えた中国人客が中心だ。店の最前列にタイガー魔法瓶、パナソニック、日立など主要メーカーの15種ほどが並ぶ。価格は消費税分が免税されている。 上海の会社員の男性(45)は約9万円の炊飯器を2個購入。「一つは知人へのお土産、もう一つは自分用」。貿易で来日した杭州の●利忠(リジュン)さん(●はさんずいへんに射)(46)は自宅用に約5万円の製品を買った。「知人の依頼で来るたびに1個ずつ買っている。これで7、8個目」。店の中国人の男性スタッフ(31)は「今まで見た最高は1人で6個でした」と笑う。 炊飯器人気は、中国人向け個人観光ビザの発給要件が緩和された2010年から一気に高まっ