フランスのブラック/デス・メタル・バンド、ブリス・オブ・フレッシュがニュー・アルバム『エンピリアン』をリリースする。ダンテの『神曲』3部作に基づいたコンセプト・アルバム…などというと妙な敷居の高さを感じさせるものの、『エンピリアン』の音楽性は単純明快だ。エンピリアンは至高天、簡単に言えば神様たちが住んでいる天国の最上階を意味している。そんな場所を荘厳に、しかし邪悪に不吉に描いたのが『エンピリアン』という作品だ。 ◆ブリス・オブ・フレッシュ画像 ネキュラットはインタビューの中で「巨大なモノリス」と形容しているが、とにかくこのアルバムはスケール感が凄い。一方で、その聴きやすさ/とっつきやすさも際立っている。これはひとえに、これでもかと紡ぎだされるギター・メロの存在が大きい。時に美しく、時に不吉に溢れ出すメロディの洪水に、ブラック・メタル・ファンはもちろんエクストリーム・メタル・ファンもKO必至