ナビウリナ氏(58)は自身の再任について公に発言したことはなく、問い合わせにも応じなかった。ロシア中銀、大統領府の報道官はいずれもコメントの要請に対し回答しなかった。事情を知る関係者によると、ウクライナでの戦争を巡り辞職した政府高官はこれまでに1人だけで、気候問題の大統領特使を務めるアナトリー・チュバイス氏が今週辞任し出国した。 ナビウリナ総裁は投資家に支持され、ユーロマネー誌やザ・バンカー誌などから世界で最も腕の立つ金融当局者の1人として称賛を受けてきた。だが現在では、国際的制裁によって孤立し、外国企業が去り投資が枯渇した戦時経済に直面している。中銀総裁として務めた9年間に収めた功績の多くが戦争で台無しになる中で、その影響の管理に追われている。 総裁は18日、同中銀の政策金利据え置き決定後に簡単にコメントし、4%のインフレ目標達成の時期を2024年以降に先送りしたほか、ロシア経済は終わり