政府が推し進める施策に反対し、これを阻止しようと真剣に考えているならば、反対の根拠をよほどしっかりしたものにしておく必要がある。いい加減な反対論はいとも簡単に論破され、反対運動は腰砕けに終わってしまうだろう。たとえ民主主義といえども、人材、資金、情報の三大リソースを独占的に抱える政府に太刀打ちするのは、それほど大変なことなのだ。 政府が推し進めるTPPへの反対運動も、下手をするとその轍を踏む恐れがある。なぜならが、昨今、ネット上などで「TPPの問題点」として指摘されていることのかなりの部分が、実はまったく根拠のないデマだったり、明らかな誤解や理解不足に基づいているからだ、と指摘するのが、今週のゲストで韓国経済が専門の高安雄一大東文化大学教授だ。 高安氏は巷でTPPの問題点として指摘されているISDS条項やラチェット条項などのいわゆる「毒素条項」について、流布されている批判のかなりの部分が、
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