ブックマーク / magazine-k.jp (3)

  • 新年に考える〜『21世紀の資本』を読んで

    あけましておめでとうございます。今年も「マガジン航」をよろしくお願いいたします。さっそく新年最初のエディターズ・ノートをお送りします。 今年に入って私がはじめて買ったは、トマ・ピケティの『21世紀の資』(みすず書房)でした。すでにアメリカではベストセラーになっており、昨年12月に日版が刊行されると国内でも大きな話題となりました。定価が5940円(体5500円)もする高額なであるにもかかわらず、アマゾンでも日時点でランキング総合一位となるなど好調で、さっそく重版がかかったようです。 海外でベストセラーになったからといって、日でも同じように売れるとは限らないのが出版ビジネスの難しいところですが、『21世紀の資』の翻訳版は日でも同様に成功しそうです。事前にさまざまな雑誌が特集を組んだり、解説記事が書かれたこともありますが、そうしたことがなされた理由の一つとして、ウェブサイトでの

  • Book as a Service, サービスとしての電子書籍

    現在、多くの電子書籍事業は「半永久的な貸」の体裁をとっています。でもこのサービスにも販売にもなりきれない形態が、多くの問題や不満を引き起こしている気がします。私は出版、書籍流通、書店のいずれにも属さずその領域の「モノを知らない」ただの読者ですが、私のフィールドであるクラウドコンピューティングの視点から、クラウドサービスの定義に沿った「Book as a Service」という考え方を提案してみます。 自転車操業に見える現在の電子書籍「業」 先月、TSUTAYA.com eBOOKsがサービスを終了すると発表しました。利用者の購入済タイトルはBookLiveが引継ぎ、引き継げないタイトルは購入金額分のT-Pointで補償するとのことです。これまでにも多くの電子書籍サービスが、サービス終了時にはポイント等での補償をしてきました。 でもなぜ補償するのでしょう? 電子書籍事業が「電子書籍を売る(

    Book as a Service, サービスとしての電子書籍
  • アマゾンは天使でも悪魔でもない

    ……そして意地悪をしているわけでもない。寡占市場のリーダーとしてやるべきことをやっているだけ、だから恐いのだという話。 米アマゾンと大手出版社のアシェット(Hachette Book Group)のあいだでの仕入れ値をめぐって交渉が難航、今月に入ってからアマゾンは、アシェットのをトップページのキャンペーンから外したり、類似書の推薦欄に他社のを表示したり、買おうとすると「入荷は3〜5週間先」という表示になったり、これから出る新刊が予約できなくなったり……という措置に出た。どう見ても露骨なイジメに見えるわな。 とりあえず「七掛け」(もちろん出版社によって率は異なるが)で取次に好きなだけを卸せる日と違って、アメリカではどこの出版社もこうやって書店や量販店を相手に、定期的に卸値のディスカウント率(日で言う「掛け値」)を決めるのだが、アマゾンが出現する前はもう少しのんびりしていた。5年

  • 1