古市憲寿「世界中の小さな戦争を見逃さないでほしい」 「僕らはあまりにも“第二次世界大戦”に縛られすぎている。だけど、それはいま世界で起こっている戦争への想像力を奪うことにもなっていると思います」(古市) 撮影/後藤 渉 乙武: 8月は原爆投下もあり、終戦記念日もある。日本では様々な形で「戦争」というテーマがクローズアップされる時期ですよね。もちろん、過去の戦争について振り返ることは大切だと思うのですが、そこからどれだけの学びが得られているのか、それが何より重要だと思うんです。 古市: 日本で戦争といえばどうしても第二次世界大戦ですよね。しかし現代ではこうした国家間の“総力戦”よりも、紛争や内戦といった「小さな戦争」が増えています。しかもその担い手も、徴兵された兵士ではなくて、民間軍事会社に雇われた傭兵になったりしている。「戦争=第二次世界大戦」というイメージが強すぎると、世界中で起きてい