トリチウムと化学的な性質が同じ「重水素」を多く含む海水で飼育実験中のヒラメ=2021年12月、青森県六ケ所村(環境科学技術研究所提供) 東京電力福島第1原発の処理水に含まれる放射性物質トリチウム(三重水素)と化学的な性質が同じ「重水素」を多く含む海水でヒラメを飼育し、体内の重水素濃度を調べた結果、周囲の海水の濃度以上に蓄積しないことを確認したと、環境科学技術研究所(青森県六ケ所村)が発表した。ヒラメの体内に取り込まれたトリチウムも代謝によって排出され、海水中の濃度を超えないことを確認できたとしている。 重水素とトリチウムは、いずれも水素の同位体。トリチウムが弱い放射線を出す一方、重水素は放射線を出さず、実験中に被ばくの心配がない。 研究チームは、自然の海水に約160ppm含まれる重水素を2000ppmまで人工的に高めた海水の中でヒラメを161日間飼育。食用となる筋肉中の重水素濃度は最大約4
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