普段我々が見ている従来型の地図は、地上の情報のみにとどまることがほとんどだった。地下の構造は、外側からは俯瞰して見ることができないからである。もしも地下の空間も地図で表すことができるなら、地下にも広がる人々の営みを想像することができるだろう。 STUDY#3では、渋谷の地下の活動を可視化するべく、渋谷駅の地下の3Dレーザー計測を行った。計測したのは東急東横線・東京メトロ副都心線渋谷駅のホームとその周辺。安藤忠雄設計による地宙船を中心に、最大幅36m、長さ530m、平均の深さ30mという、地下に巨大な空間が広がるエリアだ。東急東横線と東京メトロ副都心線が相互直通運転を行う、日本でも有数の乗降客数を誇るマンモス駅である。 計測は乗降客のいない、終電後・始発前の深夜帯(AM1:30-4:30)に、4日間を掛けて行った。