「作業そのものがホントに楽しくて。『chronicle.』以降の私の2年間っていうのは、精神的にはどんどん落ちていくというか、いっぱいいっぱいだったんです。『chronicle.』のときは何かの終わりと始まりを感じていたんだけど、案の定、すごい喪失感もあって。目の前には土地があって、時間も広がっていて、それまで築いてきたものもちゃんと後ろにあるのに、呆然としてしまったんですよね。自分の生活的にも“人生が見えない”っていう時間が続いていたし。でも、曲作りやプリプロ、レコーディング、ライヴっていうのは、すごく楽しかったんですよね。そのときだけは束の間の夢みたいで、救いになったわけ」 「でも、そういうのが気持ち悪かったんだよね、ずっと。歌に救われるとか、自分で言うのはすごくイヤだった。恥ずかしいと思ってたから。だけど、自分が実際に救われていく様をあまりにも感じてしまって。“もうダメ。機能しない”