3日前の10月12日(水)、公益社団法人 日本将棋連盟(以下、将棋連盟)が、第29期竜王戦七番勝負の挑戦者が変更されたことを発表し、数多くの将棋ファンを驚かせました。ニュースは一般のマスコミにも取り上げられて広く知られることとなり、「コンピュータの助けを借りてプロ棋士が対局に勝つことができるのか?」という解説も各方面で行われたようです。当協会の関係者や学識経験者も取材を受けています。大変なことではありますが、コンピュータ将棋の技術について周知されるに適した機会ですので、当ブログで簡単な解説を試みます。 不正行為は可能? 20年以上前からサービスが行われているネットの将棋サイトの多くで「将棋コンピュータソフト使用禁止」とされていることをご存じの将棋ファンの皆さんにとっては、将棋ソフトの有効性は明らかでしょう。プロレベルでも通用するのか、という点が議論の焦点ですが、今年行われた第1期電王戦でも