モニター画面に映る中国の女子テニス選手、彭帥さんと会話を交わすIOCのバッハ会長((C)IOC/Greg Martin) これを黙って信じろという方が無理だろう。全ての事柄が政権の都合に左右される中国という国の異様性が浮き彫りになるばかりである。 国際オリンピック委員会(IOC)は、バッハ会長が中国の女子テニス選手、彭帥さんと約30分間、テレビ電話で通話して無事を確認したと発表した。彭帥さんは女子テニスの四大大会をダブルスで2度制したトップ選手で、中国の元副首相に性的関係を強要されたと訴えた後、安否が懸念されていた。 IOCは「北京の自宅で安全かつ元気にしているが、今はプライバシーを尊重してほしい、と彼女は説明した」とした。通話には中国の李玲蔚IOC委員も加わり、性的暴行の被害については言及すらなかった。来年2月の北京冬季五輪を前に現地入りするバッハ氏は北京での夕食に彭帥さんを招待したとい