『はいからさんが通る』の主人公・花村紅緒は、決して折れない強さと、周囲を巻き込まずにはいられない明るさを持った女性である。激動の時代を生き、いつも前向きに進む紅緒と触れ合った劇中の人物は皆、彼女に心惹かれ、応援し、支えてくれる。『劇場版 はいからさんが通る 後編 ~花の東京大ロマン~』(10月19日公開)で描かれる紅緒も、やはりそういう人物だ。昨年公開された前編に引き続き、紅緒を演じる声優・早見沙織は、役と、作品と、どのように向き合ったのか、話を聞いた。 宮野さんや櫻井さんに、「すごく紅緒っぽく見える」って言われる ──前編から約1年を経て、紅緒として収録に臨んだわけですが。マイク前に立って紅緒の声を発したときに、どんな感情が湧いてきましたか。 早見:まるで空白がなかったかのように感じました。あまり間が空いたことを感じなくて、わりとスッと入っていけましたね。ベースはまったく同じで、プラスア