前回にひきつづき考えている。 “だれが読んでもわかるように書く”のは、理想や目標としてはありえるけど、ほんとうに、ぼくたちは“だれが読んでもわかるように”書きたいんだろうか? ということについて。 何かを表現するときに「3つの距離」を気にしたりしている。 1つは、自分だ。 自分への距離。 表現するものは、自分に届くだろうか? 本当に自分が表現したいことだろうか? 表現の出発点である自分自身を裏切ってないだろうか? 2つめは、相手だ。 目の前にいる相手。 何かの共同作業なら、スタッフのことだ。 歌を歌っているのなら、その場で聞いている目の前の相手のことだ。 目の前にいる相手は、すぐその場でリアクションを返してくれる。 瞬間瞬間で、表情や言葉で、高速で微細でインタラクティブなやりとりを交わせる。 その相手に届くようにするにはどうすればいいだろうか? 3つめは、世界だ。 目の前にいない相手への距
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