ファン待望の「ビブリア」新シリーズ第4弾が発売になりました。今作では、智恵子、栞子、扉子の三世代が時を超えて夏目漱石の名著の謎に挑みます。時を超えて紐とかれる秘密と真実とは? 著者の三上延さんにキャラクターへの想いやこだわった点などをたっぷりとお聞きしました。 取材・文:髙倉ゆこ 『ビブリア古書堂の事件手帖IV ~扉子たちと継がれる道~』 三上延インタビュー 日本で一番有名な国民作家・夏目漱石がテーマ ――ファン待望の「ビブリア新シリーズ(扉子シリーズ)」第4弾ですね。かねてより「いつか書きたい」とおっしゃっていた「前日譚」のような手触りがある1冊です。今作では栞子、そして智恵子の過去が明かされていますね。 三上延(以下、三上):当初イメージしていた前日譚とはまったく違ったけれど、やっと書けてホッとしています。ひとりの人間でも過去と現在で違うことを言っていたり、とんでもない言動をする人にも