中東のオマーンで半世紀近く国家元首の座にあったカブース国王が79歳で亡くなりました。国営メディアは国王の親族が後継者として選ばれたと伝えていて、イランなどとの対立が続くアラブ諸国の中で中立的な立場を保ってきた独自の外交路線が新体制でも引き継がれるか注目されます。 外交面ではほかのアラブ湾岸諸国がペルシャ湾の対岸のイランを脅威と見なす中、中立的な立場からイランとも良好な関係を保ち、イラン核合意では当時のアメリカのオバマ政権との間で交渉の調整役を担ったとされています。 さらにおととしにはアラブ諸国と対立するイスラエルのネタニヤフ首相の異例の極秘訪問を受け入れ、パレスチナ問題をはじめ地域の安定化に向けて意見を交わして存在感を発揮してきました。 国営メディアはカブース国王の後継者として、いとこのハイサム遺産文化相が選ばれたと伝えています。 中東ではイランとサウジアラビアなどのアラブ湾岸諸国の間の緊