JR東日本が、秋田新幹線の岩手、秋田県境にトンネル新設を含む新ルートの整備を検討していることが31日、分かった。新トンネルは県境をまたぐ現在の仙岩トンネルの代替となる。秋田新幹線は県境区間で奥羽山脈の山々の間を縫うように走る在来線ルートを使っており、新ルート整備は防災面の強化や運行安定化が狙い。アクセス性向上も期待される。 大仙市の老松博行市長が31日開会の市議会6月定例会で明らかにした。同市や秋田県によると、新ルートと新トンネルの整備を検討しているのは秋田新幹線が通る田沢湖線の赤渕(岩手県雫石町)-田沢湖(仙北市)間(18.1キロ)。 奥羽山脈を横断する区間で、特に沢沿いを通る秋田県側はカーブがきつく、勾配が大きい。風雨や雪などの悪天候に弱く、運休や遅延が度々発生している。 JR東日本は輸送障害の解消のため、約3.9キロの仙岩トンネルよりも長く、直線的な単線の新トンネルを構想した。複数の