九州新幹線の全線開業から1か月以上が過ぎた。 東日本大震災の自粛ムードも影響し、福岡県・筑後地区への観光地への開業効果はあまり見られなかった。また、特急の運行本数が大幅に減ったことで、沿線の街からは「不便になった」との声も出ている。 筑後船小屋駅(筑後市)から約10キロ西の柳川市。開業日から市内と結ぶバス路線が新設されている。 今月3日まで、春恒例の「柳川雛(ひな)祭り さげもんめぐり」が開かれていたが、市観光協会の平川しずか事務局長は「大震災の影響もあってか、散策する人が例年ほどは見られなかった」と話す。 一方、筑後船小屋駅から約3・6キロ北にある筑後市のJR羽犬塚駅は、福岡市方面への通勤・通学利用が多い。これまで1時間に2本運行されていた特急は、上りは朝2本、下りは夜4本だけに激減した。 筑後市の会社員橋本利夫さん(62)は「仕事で遅くなると特急で帰っていたが、ダイヤを相当気にしなけれ