「沖縄問題には中国脅威論は逆効果」いった指摘は面白い。 これは、去年12月の『群像』に白井聡さんの対談が載っていたのだ。件のごとく、アレ右派は「中国が沖縄を侵略しようとしている」と中国の脅威を煽っている。だが、沖縄県民の歴史的記憶からすれば、旧日本軍や米軍政のほうがリアルではないかというもの。 具体的には白井聡、島口雅彦さんの「国家の自殺を食い止められるか」の一節である。 ちなみに、保守は沖縄で中国脅威論をふりまいているわけですが、これ全く逆効果なんですね。沖縄の人の目で歴史を振り返ってみると日本人にやられたという記憶はあるし、アメリカ人にやられた記憶もある。しかし、中国人に支配されてという記憶はないわけですね。彼らにとって中国脅威論は全くの多くじゃないかということがリアルにわかるわけです (白井)白井聡、島口雅彦「国家の自殺を食い止められるか」『群像』2015.12月号(講談社,2015