“早くて安くて旨い”のは、牛丼だけの専売特許ではない。駅構内でパッと食べられる「駅そば」だって、立派なファーストフードの一つだ。 全国には様々な駅そばがあるけれど、姫路駅の駅そばがちょっと変わっていると聞いて味わいに行ってみた。 姫路の駅そばは、「えきそば」と表記する。 中華麺のような黄色いそばに、やや濃いめの和風出汁を合わせているのが一番の特徴だ。 そんな「えきそば」、最初は普通のうどん麺であった。ところが、うどん麺は傷みやすい。そこでかん水を加えてみたところ傷みが少なくなり、その代わり麺が黄色くなったのだとか。 様々な試行錯誤の結果、昭和24年10月19日から販売開始されたのがこの商品。 終戦後すぐから販売を開始したという、どっしり老舗感漂う一品なのだ。 味はと言えば、良い意味でゆるい。びっくりするほど美味しいという味ではないが、しみじみと美味しい。 麺はふにゃっとしていてコシが無く、