九州新幹線鹿児島ルートが全線開業した12日、熊本駅など県内の沿線各駅では早朝から一番列車が発着し、関係者が開業を祝った。ただ、11日に発生した東日本巨大地震の影響で、ほとんどの関連行事が中止され、静かな滑り出しとなった。 熊本駅の真新しい新幹線口では、新大阪行き始発列車が出発する午前6時前から、自由席の乗車券を買い求める人や、新幹線を一目見ようという鉄道ファンらが詰めかけた。 ホームでは、蒲島知事や県出身のタレント、スザンヌさんらが始発列車を見送り、車両が動き出すと、鉄道ファンらが一斉に写真を撮るなどしていた。 福岡市内の実家に帰省するために始発列車に乗った熊本市神水本町、会社員岩崎常大(つねひろ)さん(35)は「30分ちょっとで博多に着くのは魅力的」と笑顔を見せた。熊本市上高橋、会社員井手浩信さん(45)は「一番列車に乗りたいと思っていたのでうれしい。昨日から地震のニュースを見ながら心配