慶長4 年、波佐見町村木の畑ノ原、古皿屋、山似田の3か所に連房式階段状 登窯を築き、やきものづくりを始めました。これが波佐見焼の始まり 今から約400年前のことでした。 波佐見焼といえば、染付と青磁が中心ですが、初めは施釉陶器を生産 していました。その後、村内で磁器の原料が発見され、しだいに染付 と青磁を中心とする磁器へ移行。ついには大村藩の特産品となり、江 戸後期には染付の生産量が日本一に。こうして波佐見焼は、染付・青 磁ともに大生産地に発展してきたのです。 皿山役所を設置し、磁器の生産に力を入れる大村藩。製造されるほとんどは日常食器で、唐草模様を筆で簡単に描いた「くらわんか碗」と呼ばれた丈夫で壊れにくい、厚手で素朴な製品は波佐見焼の代表になりました。この波佐見焼の食器づくりは、庶民の食文化を大きく変え、生活を豊かに彩り、私たちの暮らしになくてはならない身近なものになっていったのです。