やっかいな「核のごみ」を、安全な別の物質に変えられたら--。こうした夢をかなえようと日本原子力研究開発機構などが進めているのが「核変換」の技術だ。しかし実現には大きな壁が立ちはだかっており「現代の錬金術」とも言われる。現状と課題を探った。【岡田英】 ●「夢の技術」期待も 原発の使用済み核燃料のうち、95%を占めるウランとプルトニウムは核燃料として再利用される計画の一方で、5%は高レベル放射性廃棄物(核のごみ)として残る。国はガラスと混ぜて固めて地下深くに埋める(地層処分)方針だが、放射線量が天然ウランのレベルに下がるのに約8000年、安全になるまで数万年以上かかり、長期にわたって隔離保管する必要がある。 ごみに含まれる放射性物質の半減期を短くして、扱いやすくするのが核変換の目標だ。原子力機構は、高速の中性子を施設内で使う「高速炉」や「加速器」を使って、ごみの中の放射性物質に中性子をぶつけ、
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