サンクコスト (sunk cost) という単語を耳にされたことはあるでしょうか。日本語では「埋没費用」と訳されます。Wikipediaを見ると、「事業に投下した資金のうち、事業の撤退・縮小を行ったとしても回収できない費用」と説明されています。マーケティング用語ですが、今回は、ソフトウェア開発におけるサンク・コストとその対応について少し考えます。 サンク・コストのわかりやすい例としてよく用いられるのが映画館の話です。これまた、Wikipediaからひっぱってきましょう。 ある映画のチケットが1800円であるとする。しかし映画が余りにもつまらない時、1800円払った映画を見るべきか、それとも映画館を出て残りの時間を有効に使うかが問題となる。 映画を見るのを止めた場合:チケット代1800円は失うが、上映時間を有効に使うことができる。 映画を見続けた場合:チケット代1800円に加え、約2時間(上